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『私の男』ネタバレ儀式とは? [映画]







『私の男』ネタバレ儀式とは?

熊切和嘉監督の『私の男』が世界的映画祭、ロシアの「モスクワ国際映画祭」で最優秀作品賞を、主演の浅野忠信さんが最優秀男優賞を受賞したことで話題になりました。
『私の男』は桜庭一樹が直木賞を受賞した同名小説が原作となります。

男女の爛れた愛と表現する人もいますが、そこには主人公となる花(二階堂ふみ)と震災で孤児となった花を引き取り、育ての親となる淳悟(浅野忠信)に隠された生い立ち、愛への渇望が描かれているともいえます。

淳悟は北海道南西沖地震の時に、奥尻島で暮らしていた花が、津波で家族を失い孤児になったところを、遠い親戚として引き取り育てていきます。

映画では花の結婚式から始まり、次第に過去へとさかのぼっていくことで、二人の過去の秘密が暴かれていきます。

花の出生の秘密、実は花は淳悟の子であり、生みの母と淳悟との間にできた子供です。
そんな家庭環境の中で花は自分が家族から、なんとなく疎外されていることを感じるのです。
そして運命の日、父親の背中に背負われて津波から逃げるのですが、花ひとりが生き残り淳悟へと引き取られたのです。

津波のあとに見せた、海に向かって花が薄笑いを浮かべるシーンが、それまでの花の家庭環境を物語っています。
淳悟は小さなころに父親が亡くなり、淳悟を強く育てるために、母親が父親代わりとなって厳しく育てられます。

花には父親から本当に愛されたという感情がなく、また淳悟も母親の愛を知ることができませんでした。
この二人の複雑な生い立ちが、二人の関係を複雑なものにしていきます。

この他にも作品で重要となるシーンがあります。
花と淳悟が二人の許されざる関係から、殺人へと走っていてしまうのですが今回は割愛します。

さてタイトルに上げたネタバレ儀式ですが、これは淳悟が花に母親を求め、花も父を求めながらも体を重ねるシーンとなっています。
花のお腹をさすり顔を埋め、花の顔中を舐めあげて、母から受け取れなかった愛を求めているのでしょうか。

花は花で、大人である淳悟をその何とも不思議な雰囲気で、魔性の世界への虜として絡めとっていきます。
大人である淳悟を子供である花が、人生の先行きを操っていると言っても過言ではないようです。

作品を見られた方の多くの人が、不快感を感じ二度と見たくないと感想を述べていることも事実ですが、この作品の不可解な不思議さに、巻き込まれてしまった人も多いようです。





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